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Gift Rotation Guide — 万年筆インク

万年筆インクを、
ローテーションで贈る。

万年筆のインクを毎年1色ずつ贈り続けるための考え方。色の数が事実上無限にあるジャンルなので、何年続けても候補が尽きません。サイズも好みも外しにくい理由と、贈るべきでない相手も書いています。

— なぜローテーションに向くのか —

万年筆のインクは、ローテーションギフトとして見ると条件が極端に揃っているジャンルです。

まず、候補が事実上尽きません。国内メーカーだけで数十色、海外ブランドまで含めれば数百色あり、しかも限定色が毎年出ます。定番の色は廃番にならず、新色は増え続ける。贈る側が「今年は何にしよう」と探しに行かなくても、候補の方が勝手に増えていきます。この供給構造は、スニーカーの新色サイクルとよく似ています。

次に、増えることが目的として成立します。インクは1本使い切るのに何年もかかりますが、それでも複数持つ意味があるジャンルです。書くものによって色を変える、季節で変える、気分で変える。3本目が届いても「まだ1本目が残っているのに」にはならず、むしろ選べる色が増えたことになる。コレクションという形が最初から想定されている数少ないジャンルです。

そして価格が安い。1本2,000円前後から始められるので、贈る側の負担が軽く、何年でも続けられます。ローテーションは長く続けてはじめて意味が出るので、続けやすさそのものが価値です。

サイズがなく、消耗もせず、色の好みも「増える」という形で吸収される。外しどころが少ないという点では、このリストの中で一番安全なジャンルかもしれません。

— 変え方の軸 —
色で変える — このジャンルの主軸で、しかも候補が尽きません。青系から入って、緑、紫、茶と広げていく。1年に1色ずつなら、何十年でも回せます。
メーカーで変える — 同じ「青」でも、メーカーによって発色も乾き方も違います。色を軸にするか、メーカーを軸にするかで、ローテーションの設計が変わります。
定番色と限定色で変える — 定番は入手性が高く、限定色は話題性があります。限定色は買い直せないので、「その年にしか手に入らなかった一本」として残ります。
特殊なインクで変える — 時間で色が変わるもの、ラメ入りのもの。実用性より話のネタになる種類で、2年目以降のアクセントに使えます。
ボトルの見た目で変える — インクは使い切るまでに何年もかかるので、机の上に置かれている時間が長い。瓶のデザインを軸にするという選び方も成立します。
— 具体例 —

1年目

定番の人気色。国産メーカーの青系や黒系から入ります。ここでの目的は、そもそも万年筆を使っている人かを確かめることと、瓶で買う習慣があるかを見ること。カートリッジしか使っていない相手なら、この年で分かります。

2年目

色の変化が楽しめる特殊なインク。書いた直後と数分後で色が変わるタイプなど、話のネタになるもの。1年目が実用色だったぶん、2年目で振ります。

3年目

ラメ入りや限定色など、価格が上がる特別な一本。2年で好みが読めているので、ここで格を上げます。ただしラメ入りは万年筆を選ぶので、相手のペンを把握してからにします。

4年目以降

色の系統を移していきます。青が3本溜まったら緑へ、というように。インクは減らないので束が積み上がる一方ですが、このジャンルではそれが正しい形です。何年続けても候補が尽きないのが最大の強みです。

— 選び方 —

    1年目は必ず定番色から。限定色や特殊なインクは、相手が万年筆をどう使っているかが分かってからにします。使っているペンによっては目詰まりの原因になるものがあります。

    ラメ入りやにじみの強いインクは、万年筆を選びます。細字のペンやヴィンテージのペンには向かないので、相手のペンを知らないうちは避けます。3年目の枠に置いているのはそのためです。

    仕事で使う人には、事務的に使える色を選びます。書類に緑や紫は使えません。この場合は「休日の手帳用」として明確に用途を分けて贈る方が生きます。

    同じ系統の色を続けて贈らない。青を3年続けると、瓶は増えても使い分けが生まれません。色が増えることに意味が出るのは、系統が散らばっているときです。

    限定色は買い直せません。相手が気に入っても翌年には手に入らないので、「その年の一本」という位置づけで贈る方が、後で残念な思いをさせずに済みます。

    価格・在庫は変動します。特に限定色は流通が限られるので、記事作成時点の情報として扱ってください。

— 予算帯 —

2,000円前後

国産メーカーの定番色。この価格帯があるおかげで、このジャンルは何年でも続けられます。1年目と、軽く済ませたい年の主軸。安いことが弱点にならない珍しいジャンルです。

2,000〜3,000円台

特殊な発色や、色の変わるインク。実用性より話題性で選ぶ帯です。2年目のアクセントに向きます。

1万円以上

海外ブランドのラメ入りや限定色。瓶のデザインまで含めて特別な一本になります。節目の年に使う枠ですが、このジャンルは安価に続けられることが本来の強みなので、ここに毎年寄せる必要はありません。

— こんな時は避ける —

    万年筆を使っていない人。ボールペンしか使わない相手にインクを贈っても、瓶が置物になります。このジャンル最大の制約で、確認せずに贈れる相手ではありません。

    カートリッジしか使わない人。万年筆を持っていても、瓶のインクを吸入する道具(コンバーター)がないと使えません。1年目でここが分かるので、その場合は撤退か、コンバーターとセットで考える必要があります。

    ヴィンテージのペンを使っている人。古い万年筆は現行のインクとの相性がシビアで、詰まりや腐食の原因になることがあります。こだわりのある相手ほど、インクは自分で選びたいジャンルです。

    書く習慣そのものが減っている人。手帳をやめてスマホに移行した相手には、増やす理由がありません。持っているかどうかより、いま使っているかどうかで判断します。

    机まわりを増やしたくない人。インクは減らないので、瓶が積み上がります。ものを増やさない主義の相手には、消えものジャンルの方が向いています。

— このジャンルが登場する相手 —